01-2. SE構法で実現する高い耐震性

SE構法が地震に強い理由
01 接合部分が違う
在来工法の大きな弱点は、 柱と梁の接合部です。
部材をつなぐために 「ほぞ」 という穴加工を施しますが、断面 欠損が大きく、接合部に強い力がかかると柱や梁が外れたり折 れたりする恐れがあります。
地震の際はこの接合部から壊れるケースが多いのです。
そこでSE構法では、 接合部に断面欠損のすくない独自開発の 「SE金物」 を使用。
木のしなやかな強さに金物の剛性が加わることで、木造であり ながら堅牢な構造をつくりあげることができます。

02 空間の自由度を高めるラーメン構造
在来工法は柱と梁をつなぐ接合部をするために、 「筋交い」 と呼ばれるつっかえ棒が必要になります。 耐震性を確保し ようとすると筋交いの数が増え、柱や壁が多くなりがちです。 SE構法は、 柱と梁を鉄骨造のように強固に接合されている 「ラ ーメン構造」を採用。 筋交い以外の構造材で耐震性を高めることで、柱や壁の少ない自由度の高い空間が可能となるのです。

03 全棟採用・高接合強度のSボルト
E構法では業界で初めて全棟に 「Sボルト」を採用しています。 従来の金物工法の欠点を克服するために開発された特殊なボルトです。
表面に凸凹加工を施し、木材にねじ込むことで引張剛性を格段に向上させてます。
その強度は、表面に加工を施していない一般的なポルトの約2倍で、経年変化によるゆるみや引き抜き力にも効果を発揮。
SボルトとSE金物の組み合わせによって、木造によるラーメン構造を実現しています。

04 引き抜き耐力をもつ柱脚
地震の際によく見られるのが、横揺れによって柱や基礎が土台から引き抜かれたことが原因で建物が倒壊しているケースで す。
基礎や土台がしっかりしていても、柱が抜けてしまっては地震力に耐えることはできません。
そこでSE構法では、主要な柱の直下に柱脚金物を配し、 柱と基礎とを強固に固定。
柱脚金物をは高強度なアンカーボルトにより基礎に直接取り付けられるので、地震の横揺れに強く、在来工法の最大5倍の引き抜き耐力を持っています。

05 緻密な構造計算で生み出されたSE金物
緻密な構造計算で生み出されたSE金物。カチオン電着塗装を施 すことで、約600時間かけた塩水噴霧試験においても、ほとんど 試験前の状態と同じ品質レベルを保ちました。
この試験時間は標準地域で168年、 塩害地域なら100.8年分の負 担をかけた状態に相当し、強度が永続的に保つことを示しています。

06 少ない壁で高い耐震性を実現する壁強度
SE講法では在来工法の3.5倍もの強度を持つ耐力壁を採用。このことにより壁の量を減らすことが可能となり、開放感溢れる空間をデザインすることができます。もちろん耐震性は、強い耐力壁と強固な接合部によるラーメン構造の躯体との組み合わせで確保。自由なデザインを確保しつつ高い耐震性を両立します。

07 強度が確保された構造用集成材
無垢材は育った環境によって性質が異なり、自然素材ならではの強度のばらつきがあるため、構造計算には適していません。そこで、SE構法では、安定した強度と高い精度を持つ構造用集成材を採用しています。SE構法で使用する集成材は、構成する板一枚一枚の強度を検査したうえで選定されており、接着剤についても高い強度と耐久性を実験で確認済みです。さらに、ホルムアルデヒドの放散量が極めて少ないJAS規格「F☆☆☆☆」等級の安全な集成材のみを使用し、健康と環境にも配慮しています。

大地震でも倒壊ゼロ!
全世界のマグニチュード6以上の地震のうち18%が集中する地震大国日本。日本で生活する以上、地震のリスクは避けて通れません。
SE構法は、そのような大きな地震でも絶対に倒壊しない木造住宅を目指しています。
実際に、これまでSE構法で建てられた建物30,000棟以上において、大地震による構造の損傷や倒壊は一棟もありません。
自分の家を建築前にシミュレーション!「SE構造耐震シミレーション」
建築する前の大きな安心感
SE構法では、お客様の建物が大地震に耐えられるかを事前に確認できるツールとして、「耐震シミュレーション」サービスを提供しています。
この「耐震シミュレーション」は、建物の構造設計が完了した段階で、構造躯体のモデルに過去の大地震の地震波を入力し、その揺れや損傷を検証するシミュレーションです。
現在、インプット可能な地震波は「阪神淡路大震災」「東日本大震災」「熊本地震」「能登地震」の4種類です。これらの地震波を選択すると、実際の地震波を忠実に再現し、立体解析を用いてシミュレーションを実施します。このシミュレーションでは、「X方向の横揺れ」「Y方向の横揺れ」「上下方向の縦揺れ」の3種類の揺れが同時に発生する状況を再現し、建物がどのように動くかを3Dグラフィックで分かりやすく可視化できます。
ここで、実際のシミュレーション事例をご紹介します。
これは熊本地震の地震波でのシミュレーションです。
このシミュレーションでは、大地震であるために建物のある程度の揺れは確認できますが、そこで損傷はおこっておりません。
このようにご自身の家の建築が始まる前に、大地震で壊れないことを確認できることは、絶対的な安心感に繋がります。
架空ではなく、自分の家をシミュレーション
大手ハウスメーカーのTVCMなどでは、屋内の実験場で実際の試験体となる建物を揺らし、その耐震性を検証する様子が紹介されることがあります。こうした実験は一定の安心感を与えますが、試験体の建物はあくまで実験のために特別に作られたものであり、実際の住宅とは異なります。多くの場合、シンプルな総2階建ての形状で、大きな吹き抜けや大開口のないオーソドックスな間取りが採用されています。
しかし、実際のお客様の建物は、敷地条件やご要望に応じてデザインや間取りが決まるため、試験体とはまったく異なる構造になります。当然ながら、その耐震性能も試験体とは異なるため、「実験で確認された耐震性=自宅の耐震性」とは言い切れないと感じる方もいるかもしれません。
一方で、SE構法の「耐震シミュレーション」は、お客様が実際に建築する建物をもとにシミュレーションを行うため、試験体を用いた実験とは異なり、よりリアルな検証が可能です。さらに、SE構法は「大空間」「大開口」「吹き抜け」「ビルトインガレージ」など、在来木造では耐震性を確保しにくい間取りにも対応できるのが特長です。そのため、大地震が発生しても安全性を確保できるかを確認し、安心していただけるツールとなっています。
実際にお客様の建物を建築し、試験場で揺らして検証することが理想的ですが、それは現実的に困難です。「SE構法耐震シミュレーション」は3Dモデル上での検証ではありますが、ご自身の建物に特化したシミュレーションであるため、最も理想に近い耐震検証方法だと考えています。
許容応力度構造計算を行なっているからできること
このシミュレーションが確かな裏付けを持つ理由の一つに、SE構法がすべて「許容応力度構造計算」を実施していることが挙げられます。
現在の建築基準法に基づく在来木造の「壁量規定」のような簡易的なチェックでは、ここまで詳細なシミュレーションを行うことは不可能であり、仮に実施したとしても説得力に欠けます。一方で、SE構法の「許容応力度構造計算」では、「実際の地震力を入力し、すべての構造部材がその力に耐えられるように設計する」というプロセスを経るため、より精度の高い検証が可能となります。
また、SE構法の「許容応力度構造計算」では、建物のバランスを評価する「偏芯率」や「剛性率」、揺れの大きさを確認する「層間変形角」など、耐震性能を細部まで検証した上で構造設計を行います。このような詳細な構造計算は、高層ビルの設計でも用いられる手法であり、だからこそ高い信頼性と安心感を提供できるのです。
構造躯体のみの耐力で耐震性をシミュレーション
さらに付け加えると、このシミュレーションは、あくまでも構造計算に基づいて計上された構造要素のみを対象としています。つまり、柱や梁、接合金物、耐力壁、基礎などの主要な構造躯体のみで、地震にどれだけ耐えられるかを検証するものです。
実際に建物が完成すると、外壁材やプラスターボードなどの耐震性を発揮する追加の部材が加わります。また、SE構法ではスケルトンインフィル設計を採用しているため、構造計算には含まれていない間仕切り壁も存在します。これらの壁は重量としてのみ計上され、耐震性能に与えるプラスの影響は考慮されていません。
つまり、最終的に建物が完成した段階では、シミュレーション結果以上に耐震性が向上しているのが実際の姿です。これは、建物に余裕度を持たせることにつながり、さらなる安心感を提供します。
SE構法は、「大地震でも壊れない」「大地震が起きても住み続けられる」住宅の普及を目指しています。それだけでなく、お客様のライフスタイルや要望に合わせた自由な間取りを実現し、さらには、家が子どもや孫の世代に継承されたり、資産として価値を持つものになることを理想としています。
この「耐震シミュレーション」も、その理想を裏付ける確かなエビデンスの一つとして、ご活用いただければ幸いです。
耐震性はSE構法の大きな特徴ではありますが、SE構法の魅力はそれだけではありません。
自由な空間と高い耐震性を両立するSE構造についてのさらなる詳細は以下よりご確認ください。
○JR亀岡駅から
京都交通バス「イトーピア行き」に約4分乗車 「ニチコン前」下車 徒歩2分
○ お車(駐車場完備)
国道9号線「頼政塚交差点」をJR亀岡駅方面に約1分 クニッテル通り沿い
JR亀岡駅前からクニッテル通りを国道9号線方面に約2分
遠方からお越しのお客様はお電話頂けましたら、亀岡駅までお向かいにあがりますのでお申し付け下さいませ。